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Quicksilver B56: ランチャ+システムの一部のような総合ユーティリティ
OS10.4以上(Intel, UB?)
フリーウェア
永遠の?ベータ版アプリケーション Quicksilver は今現在、本家?サイトの『Blacktree』からダウンロードできるものは B54(3815) というバージョンです。
僕が使っているバージョンは、この B54(3815) です。
以前に B55(『Quicksilver B5X』参照)を使ってみましたが、B54 の方が不具合も少なく、B55 を使うメリットがなかったので、結局元に戻してしまいました。
以前から Google Code で B56 が公開されていますが、やっと重い腰を上げて試してみることにしました。
最初に書いておきますが(環境が違えばちゃんと動作するのかもしれないけど)今現在のB56の状況では、まだ移行しない方が得策だと思います。
Quicksilver を「Quicksilver」として使うなら、本家サイトからダウンロードできる「B54」を、僕としてはオススメします。
(最近、某ITニュース系の大手サイトのコラムで、B56の方を紹介されてたけど・・・。以前とは中の人が違う)
人柱OK、開発者の為に「フィードバックするよ」って方は、どんどん Quicksilver B56 を使って下さい。
【 Quicksilver B56 - ダウンロード 】
まず、blacktree-alchemy - Google Code から Quicksilver をダウンロードするのですが、最初からつまずきます。
最初に Quicksilver-b56a4 [Universal] をダウンロードしたのですが、これは僕の環境(Intel Mac, OS10.5.5)では動きませんでした。
(PowerPC だと動くのかな?)
起動はしているのですが、ホットキーを押してもbeep音が鳴るだけで、ウインドウを呼び出せず・・・。なぜか、(何の設定もしていないのに)バックグラウンドで起動しているだけでした。
それで Quicksilver b56a4 [Intel] をダウンロードし直して、使ってみました。これは Intel専用 のバージョンで、これだとちゃんと起動しました。
もちろん今現在の話なので、バージョンアップすれば、状況が変わっているかもしれません。
【 Quicksilver B56 - インストール 】
僕の環境での場合で話を進めます。
僕の場合は Quicksilver B54(3815) を使っていたので、このバージョンのものを終了してからアンインストールします。
アンインストールするファイル・フォルダは以下の通り。
/Applications/Quicksilver.app (B54(3815)の古いもの)
~/Library/Application Support/Quicksilver
~/Library/Preferences/com.blacktree.Quicksilver.plist
~/Library/Caches/Quicksilver
~/Library/Application Support/Abracadabra.plist
(↑ Abracadabra Triggers を使ってる場合)
念には念を入れて、これも。
~/Library/Application Support/Growl/Tickets/Quicksilver.growlTicket
これらのファイルは削除するのではなく、「いざ」というときの為にどこか別のフォルダへ移動しておいた方がいいでしょう。
これで B56 を「アプリケーション」フォルダなどに保存して、起動できます。

「Application Support」フォルダ内に作成される「Triggers.plist」ファイルや、プラグインなど、B54 で使っていたものをFinderで手動インストールして転用しようとすると、B56 はすぐに堕ちてしまいます。
やっぱり1から設定しなきゃいけない・・・。

プラグインのインストールは、設定ウインドウの「Plug-ins」パネルから、ダウンロードしてインストールします(『Quicksilver/ Plug-insについて』参照)。
ただこのパネルも不安定なのか、プラグインのリストをちゃんと表示しないことがあるので、そういうときは歯車アイコンの「Refresh list of plug-ins」を実行して、リロードします。

また、B54で使っていたプラグインファイルのアイコンをダブルクリックしても、インストールできます。
【 Quicksilver b56a4(3823) - 使用してみて 】
使ってみて、とりあえず気付いた点を・・・。
▶ Triggerの実行対象のアプリ制限「Scope」機能が復活
まず、改良された点から。
Triggerを実行する際に、対象となるアプリケーションを制限する機能「Scope」が、また使えるようになりました。これはうれしい。

Trigger設定パネルで、ドロワーの「Scope」タブから設定できます。
・すべてのアプリで実行可能
・指定したアプリでのみ、実行可能
・指定したアプリでは、実行不可
リストからどれかを選択し、指定アプリケーションを登録します。
アプリケーションの登録は、アプリケーション名をキーボードで入力、returnキー で登録確定します。
▶ アイコンプレビューを表示
OS10.5からFinderでは、画像ファイルなどのアイコンにプレビューを表示できるようになりましたが、Quicksilver B56 のウインドウで表示されるアイコンにも、そのプレビューが適用されるようになりました。

※Preferences > Appearance で「Load Previews」にチェックしている場合
以前は、画像ファイルのみプレビューできたけれど(『Quicksilver/ Preferences の設定』参照)、B56では Finder でプレビュー表示できるものすべて(PDFファイル、テキストファイルなど)を、プレビューします。
▶ 中途半端に不可視ファイルを表示する
Quicksilver B56 で / や → でファイルブラウズするとき、正常であれば見えないはずの不可視ファイルが中途半端に表示されてしまいます(すべての不過視ファイルが見える訳ではない)。

本来では option+/、option+→ を使ったときにしか、不可視ファイルは見えません。
▶ 新しいActionが追加
コアプラグイン(最初からインストールされているプラグイン)である
「Finder Module」に新しいActionが2つ追加されています。

「Vider」「Ouvrir」、2つとも何をする為のものかよく分かりません。ご存知?
そもそも何語(フランス語?)かさえわからない。
▶ Catalog に登録したものが消えている
Catalogの「Custom」カテゴリに登録したものが、とにかくよく消えてなくなってしまいます。

只でさえ設定が面倒なのに大量登録後に消えてしまうとは、あwせdrftgyふいj。
「Group」機能も使えなくなり、「Defaults Reader」は無くなりました。
▶ Clipboard, Shelf Module が使えない?
「Clipboard Module」と「Shelf Module」が使えなくなりました。
それぞれウインドウは呼び出せるけど、機能しない。
Object で「Shelf」を呼び出せなくなりました。
元々環境によっては問題の多いプラグインなので、Quicksilver B56 の問題じゃないかもしれません。
▶ いくつかのプラグインが正常に機能しない
B54の場合でも機能しないプラグインがあるので、なんとも言えませんが、今まで使ってきたもので、B56では機能しないものを採り上げます。
・Mouse Triggers --- QSが最前面のときだけしか機能しない
・System HotKey Commands ---「Exposé Commands」が使用できない
▶ Triggerの設定がやりにくくなった

Triggerを新規登録するときに、直前のQuicksilverのウインドウで表示していた内容が、左のTrigger設定ダイアログに反映されていたのですが、それがされなくなりました。
「Add Trigger」Actionも使えなくなりました。
さらには、登録した内容が消えて「null」となってしまうこともありました。

どうやら、B56ではCatalogに登録していないファイルの起動などをTrigger登録することはできないようです。

(写真はB54のもの)
Finderでファイル選択→Trigger実行→QSのウインドウ3drPaneでアプリ選択→開く
という感じで使用できていたのに。
・Object「Finder Selection」
・Action「Open With...」
・Argument「ブランク」
(command+X でカットして ブランク にできる)
『Quicksilver/ Proxy Objects について』参照
B56で全く同じ設定をしても、「Command」の登録方法が違うようです。

・Finder Selection (Open With...) <?> --- B54の場合
・Open Finder Selection With --- B56の場合
Triggerの登録自体はできますが、実行してもなにもおこらない。
ただ、「Finder Selection (Set Tags...) <?>」というような別のTriggerは登録できて、
('08/11/01追記)
やっぱり機能しませんでした。
(追記おわり)
▶ AppleScriptで作られたActionが使えない
Quicksilver はAppleScriptで独自のActionを設定できます(以下を参照)。
・Quicksilver/ AppleScript で Action を作る(1)
・Quicksilver/ AppleScript で Action を作る(2)
・Quicksilver/ AppleScript で Action を作る(3)
しかし、B56 ではこれが使えません。これはかなり厳しい。
~/Library/Application Support/Quicksilver/
この場所に「Actions」フォルダを作るだけで、B56の挙動がおかしくなります。
ただし、「Process Text...」・「Open File...」Actionを使えば、Action用に作ったAppleAcriptを Object として扱うことができます。

以前まで使っていた「Actions」フォルダを別の場所に移して、この方法で使うしかなさそうです。
▶ ベゼルウインドウの角が丸くなった
どうでもいいようなことですが、Triggerを実行したときに表示されるベゼルウインドウ(設定による)の角が丸くなりました。B55と同じ。

こんなところですが、他にもまだあるかもしれません。
あと、全般的にまだ不安定です。環境設定を呼び出すショートカットを受け付けない場合があったり、プラグインを一度に大量にインストールすると、クラッシュして2度と復帰できなかったり(おかげでまた1から設定やり直し、相性の悪いプラグインがあるのかも?)、いろいろあります。
もうしばらく使ってみて、アップデートされて改良されたりしたら、またこのブログで採り上げたいと思います。
この記事では Quicksilver b56a4 [Intel] (3823) を使用しています。
(ダウンロードリンク)
[ Quicksilver B56 ]
Site top page : blacktree-alchemy - Google Code
Download page : blacktree-alchemy - Google Code
[ Quicksilver B54 ]
Site top page : Blacktree
Download page : Blacktree
※Safariでダウンロードするなら「QS.3815.dmg.bz2」の「.bz2」を外してディスクイメージとして解凍
(関連記事)
Quicksilver --- 基本的な概略説明
Quicksilver/ 基本的な使用例
Quicksilver/ Catalogの設定
Quicksilver/ Actionについて(1)
Quicksilver/ Actionについて(2)
Quicksilver/ Actionについて(3)
Quicksilver/ Actionについて(4)- Command Objects
Quicksilver/ Triggers の説明(1)
Quicksilver/ Triggers の説明(2)
Quicksilver/ Plug-ins について
Quicksilver/ Proxy Objects について
Quicksilver/ Triggers の説明(3)- Mouse Triggers
Quicksilver/ Triggers の説明(4)- Abracadabra Triggers
Quicksilver/ ショートカットまとめ
すべてのQuicksilver記事のリンクは『Quicksilver』の(関連記事)にあります。
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