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Quicksilver : ランチャ+システムの一部のような総合ユーティリティ
OS10.4以上(UB)、OS10.3.9 各対応
ドネーションウェア
Quicksilver の「Proxy Objects」についての話です。
これを利用するには advanced features を「on」にしておく必要があります。
advanced features を使うには、Preferencesパネルの「Application」カテゴリを開きます。

ここの「Enable advanced features」にチェックを入れます。
(Quicksilver再起動後にこの機能が使えるようになります。)
【 Quicksilver - Proxy Objects の設定 】
Proxy Objects はCatalogの「Quicksilver」カテゴリにあります。

ここの右端のチェックを入れると Proxy Objects が使えるようになります。
これを選択して右下の「i」マークをクリックしてドロワーの「Contents」タブを開くと内容が確認できます。

※これらの内容はインストールしているプラグインによって変わってきます。
【 Quicksilver - Proxy Objects の使用例 】
Proxy Objects というものは Object の代わりになるようなものです。
例を出して説明すると、Quicksilver のウインドウで「Last Command」というもの使ってみます。
「LAST」など入力すると候補に出てくると思います。

これを実行すると、これより前に Quicksilver で実行したことが再度実行されます。例えば前に実行した内容がiTunesで曲を再生することだったら、それを再実行します。
returnキー を押して実行する前に、「/」or「→」を押すと、以前に実行した内容が確認できます。

ここで returnキー を押して実行してもOKです。
ここでは1stPaneが Command Objects、2ndPaneが「Run」Actonの形で表示されます。
他にもいろいろ Proxy Objects が用意されています。
Quicksilver上で選択しているものを代用するObject、最前面のアプリケーションを代用するObject、iTunesで再生中の曲・アルバムなどを代用するObject、いろんなものがあります。
・Quicksilver Selection
・Droplet Item(『Quicksilver/ Droplet Item について』で説明)
・Last Command
・Last Object
・Mounted Disks
・Removable Disks
・Network Disks
・Current Selection
・Finder Selection
・Current Application
・Previous Application
・Visible Application
・Hidden Application
(Safari Module 要インストール?)
・Current Web Page
(iTunes Module 要インストール)
・Track Now Playing
・Artist Now Playing
・Album Now Playing
・Current iTunes Selection
・Current Playlist
・Selected Playlist
(Clipboard Module 要インストール)
・Clipboard Contents
(Mouse Triggers 要インストール)
・Mouse Trigger Dragged Object
これらはプラグインをインストールすると、追加されたりします。
qs_p_trigger
【 Quicksilver - Proxy Objects を使ってTriggerに登録 】
Proxy Objects を利用する一番のメリットはTriggerに登録して使えることです。
いくつか例を挙げて説明します。
finder_selection1
▶ Finder Selection
例えば、「Finder Selection」はFinderで選択しているものを表すObjectです。

それを左のようにTriggerに登録します。
これはFinderで選択しているものを、「Move To...」Actionを使って「アプリケーション」フォルダに移動するものです。
「Save」ボタンでTriggerに登録されます。

左端のチェックを入れ、「None」のところをダブルクリックしてドロワーを開き、ホットキーを設定すれば使えます。
誤動作を起こさないようにドロワーの「Scope」タブで、Finderでのみ有効な設定にしておくといいでしょう。

Finder Selection を使うときは、ドロワーの「Scope」タブでFinder以外では機能しないように設定しておいた方がいいです。
current_selction
▶ Current Selection
この「Current Selection」はProxyObjectで最もよく使うものです。
これは最前面のアプリケーションで選択しているものを代用するObjectです。ただし一部を除いてCocoaアプリケーションのみでしか機能しません。
(Finderで選択しているものは代用できます。)
例えば、Mail.app で選択しているテキストを Web Search Module で登録した「Macオンラインウェア検索」を使ってホットキーだけで検索するといったことができます。
これを Trigger に登録するには
・Object --- Current Selection
・Action --- Find With...
・Argument --- Macオンラインウェア検索
(Web Search Moduleで登録したもの)
という風に設定しますが、Quicksilver のウインドウでは「Current Selection」のとき、2ndPaneのActionに「Find With...」は表示できません。

ですから、とりあえず何でもいいからTriggerの「+」ボタンで「HotKey」を選択して設定ダイアログウインドウを開き、このウインドウ内で設定して行きます。

このダイアログウインドウ内でも、tab(shift+tab)でペイン間のフォーカス移動、コマンド入力でObjectなどの設定ができます。
このウインドウ内だと「Find With...」Actionも設定できます。

こんな感じで他の検索エンジンも登録し、それぞれホットキーを設定すれば、テキストを選択してホットキーを押すだけで検索できます。

Triggerの登録をするときに、3rdPaneの「Target」で「, (コンマ)」で区切って、複数の検索エンジンを登録しておけば、複数タブでそれぞれの検索結果ページを表示させることもできます。
qs_search_trigger
▶ 「Seach For...」ActionをTriggerに設定する
これは ProxyObject のことではありませんが、ちょっと番外編。
Web Search Module では「Search For...」Actionをよく使います。これをTriggerに登録する方法です。
Google検索を「Search For...」Actionで普通にTriggerに登録すると、こんな風に3rdPaneに当たるTargetでは、自動的にテキストになってしまいます。

このままTrigger登録して実際に使ってみると、ホットキーを押したときにGoogleのページが開くだけです。
そこで、「Target」ところにフォカースして command+X でカットします。すると3rdPaneが「ブランク」になります。

これで「Save」ボタンでTrigger登録して、ホットキーを押して使ってみると、下のように3rdPaneがテキストモードの状態で Quicksilver のウインドウが開きます。

これで、設定した検索エンジンを使って
ホットキー → 検索語句入力 → returnキー
の手順でWeb検索が可能になります。
Triggerの登録をするときに、1stPaneで「, (コンマ)」で区切って、複数の検索エンジンを登録しておけば、複数タブでそれぞれの検索結果ページを表示させることもできます。
advanced features を「on」にして、Preferencesパネル>Extarsカテゴリ の「Pull selection from front application instead of Finder」にチェックしている場合、
上の状態のときに tabキー でペインのフォーカスを移動してまた3rdPaneに戻し、テキストの状態(「. (ピリオド)」を押して文字を入力する前の状態)で command+G で最前面のアプリケーションで選択しているテキストをピックアップすることもできます。
ちょっと面倒だけど・・・。
qs_jikanndayo
▶ Quicksilver でタイマーを手早く設定
これも ProxyObject のことではありませんが、ちょっと番外編。
以前に Command Objects を説明しましたが、その中で「Run at Time...」Actionを使うとタイマーが使えます。
これを手早く設定する為にTriggerに設定して、上記のように「ブランク」を使います。
例えば下のようにTrigger設定します。

・Object「Command Object」
text(例 : 時間だよ!)
Large Type
・Action「Run at Time...」
・Argument「ブランク」
(command+X でカットして ブランク にできる)
こんな風に設定します。
これでTrigger登録してホットキーを設定し、使ってみるとQuicksilverのウインドウが開いた時点で3rdPaneがテキストモードで時間をすぐに入力できます。

ホットキー → 時間入力 → returnキー
の手順で手早くタイマーが設定できます。
CommandObject をiTunesの曲再生とか、テキストメッセージを「Speak Text (Say)」Actionでしゃべらせるといったことなんかもできます。
お好みでActionを「Run after Delay...」に設定しておいてもいいと思います。
finder_selection2
▶ Finder Selection でさら便利に
最初に「Finder Selection」を採り挙げたけど、上記で説明した「ブランク」を使えばさらに便利になります。

これはFinderで選択しているものを、任意のアプリケーションで開くことができます。
・Object「Finder Selection」
・Action「Open With...」
・Argument「ブランク」
(command+X でカットして ブランク にできる)
という風に設定します。
ドロワーの「Scope」タブでFinder以外では操作できないようにしておいた方がいいです。
これでTrigger登録して使ってみると、ホットキーを押してQuicksilverのウインドウが開いたときに、3rdPaneにフォーカスがある状態です。

この場合、3rdPaneにはデフォルトアプリケーションが配置されています。違うアプリケーションで開きたいときは、コマンド入力ですぐに選択できて便利です。
Finderでファイル選択 → ホットキー → コマンド入力でアプリ選択
→ returnキー で実行
こんな流れになります。

これはFinderで選択したものを任意のフォルダに移動することができます。
・Object「Finder Selection」
・Action「Move To...」
・Argument「ブランク」
(command+X でカットして ブランク にできる)
これの他にActionを
「Copy To...」
「Make Alias in...」
に設定したパターンもTrigger登録しておくと便利。
(だけど、よく堕ちてしまう・・・)
ドロワーの「Scope」タブでFinder以外では操作できないようにしておいた方がいいです。
これをTrigger登録して実行すると、3rdPaneにフォーカスがある状態で Quicksilver のウインドウが開きます。

これでコマンド入力で移動先フォルダを選択して実行すれば、ファイル移動ができます。
Finderでファイル選択 → ホットキー → コマンド入力で移動先フォルダ選択
→ returnキー で実行
こんな流れで操作できて、非常に便利です。
なんだけど、よくQuicksilverが堕ちてしまいます。
qs_cursor_key
▶ Quicksilver をカーソルキーで操作

・Object「Current Selection」
・Action「Show Action Menu」
これをTrigger登録します。ホットキーの設定はカーソルキー近くのキーを設定しておくと便利です。
僕は control + ← に設定しています。
これでFinderでファイルを選択したり、Cocoaアプリケーションでテキストを選択したりして、ホットキーを押すとコンテキストメニューのように、QuicksilverのActionが表示されます。

マウスポインタの場所で表示されるので、マウスで操作するもよし、カーソルキーで操作するもよし、です。
このメニューが表示されている状態でActionの頭の文字などを入力すると、それを選択します。上の写真の例で言うと「SP」と入力すると「Speak Text (Say)」を選択します。
Objectを「Current Application」に設定しているパターンも登録しておけば便利。
qs_p_trigger_matome
▶ Proxy Object のTrigger登録 まとめ
上記で書いた分も含めて Proxy Object を使ったTrigger登録例をまとめておきます。
(Proxy Object を使ってないものも含まれます。)
・1stPane-Object(2ndPane-Action)3rdPane-Argument
[僕が設定しているホットキー]
の順に書いています。
Googleで検索。3rdPaneに検索語句入力。
・Google(Search For...)ブランク
[ option+かな ]
複数検索サイトで検索。3rdPaneに検索語句入力。
・combined objects※(Search For...)ブランク
[ control+shift+command+G ]
※combined objects = Google + Macオンラインウェア検索 + Wikipedia
「, (コンマ)」で区切って複数を登録する
選択したテキストをGoogleで検索。
・Current Selection(Find With...)Google
[ 設定なし ]
※サービスメニュー「Googleで検索(shift+command+L)」で同じことができます(Safari)。
選択したテキストを「Macオンラインウェア検索」で検索。
・Current Selection(Find With...)Macオンラインウェア検索
[ control+shift+command+M ]
選択したテキストをWikipediaで検索。
・Current Selection(Find With...)Wikipedia
[ control+shift+command+W ]
選択したテキストを複数サイトで検索。
・Current Selection(Find With...)combined objects※
[ control+shift+command+A ]
※combined objects = Google + Macオンラインウェア検索 + Wikipedia
「, (コンマ)」で区切って複数を登録する
選択したテキストをgoo辞書で検索。
・Current Selection(Find With...)combined objects※
[ control+shift+command+F ]
※combined objects = goo辞書 英和辞典+goo辞書 和英辞典+goo辞書 国語辞典
「, (コンマ)」で区切って複数を登録する
Safariで現在開いているページを他のWebブラウザで開く
・Current Web Page(Open URL With...)任意のWebブラウザ
[ control+command+C ] --- Caminoの場合
[ control+command+F ] --- Firefoxの場合
[ control+command+S ] --- Shiiraの場合
※ドロワーの「Scope」タブでSafariでのみ機能するように制限
選択しているものに対してのQSのActionメニューを開く
・Current Selection(Show Action Menu)ブランク
[ control+← ]
最前面のアプリケーションに対してのQSのActionメニューを開く
・Current Application(Show Action Menu)ブランク
[ control+→ ]
Finderで選択しているものを任意フォルダに複製する。
フォルダは3rdPaneで指定する。
・Finder Selection(Copy To...)ブランク
[ control+command+C ]
※ドロワーの「Scope」タブでFinderでのみ機能するように制限
Finderで選択しているものを任意フォルダに移動する。
フォルダは3rdPaneで指定する。
・Finder Selection(Move To...)ブランク
[ control+command+M ]
※ドロワーの「Scope」タブでFinderでのみ機能するように制限
Finderで選択しているものを任意フォルダにエイリアスを作る。
フォルダは3rdPaneで指定する。
・Finder Selection(Make Alias in...)ブランク
[ control+command+L ]
※ドロワーの「Scope」タブでFinderでのみ機能するように制限
Finderで選択しているファイルを任意アプリケーションで開く。
アプリケーションは3rdPaneで指定する。
・Finder Selection(Open With...)ブランク
[ control+command+O ]
※ドロワーの「Scope」タブでFinderでのみ機能するように制限
Finderで選択しているものを指定しておいたフォルダに移動する
・Finder Selection(Move To...)任意のフォルダ
[ control+command+任意のkey ]
※ドロワーの「Scope」タブでFinderでのみ機能するように制限
現在 iTunes で再生しているアルバムをQSで検索する
・Album Now Playing(Search Contents)ブランク
[ contorl+option+0(ゼロ) ]
現在 iTunes で再生しているアーティストをQSで検索する
・Artist Now Playing(Search Contents)ブランク
[ contorl+option+1 ]
リムーバルディスクをイジェクト。
仮想ボリュ-ムもイジェクトできる。
・Removable Disks(Eject)ブランク
[ control+command+delete⌦ ]
タイマーで指定時間にテキスト表示。3rdPaneで時間入力する。
・Command Object※(Run at Time...)ブランク
[ control+shift+command+T ]
※Command Object = テキスト + Large Type
プラグインを増やしたりすると、ProxyObject や Action も増えるので、アイディア次第でもっといろんなTriggerを使えるようになります。
一応書いとくけど、上記のホットキーは僕が設定している一例なので、ただの参考です。これにする必要はありませんので。
ProxyObjectの使い方を説明して、やっとウチの記事もQuicksilverらしくなってきた。長い文章になったけど、今回の肝は command+X。(´・∀・`)
この記事では Quicksilver(3815) を使用しています。
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Quicksilver/ 基本的な使用例
Quicksilver/ Catalogの設定
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Quicksilver/ Actionについて(2)
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Quicksilver/ Actionについて(4)- Command Objects
Quicksilver/ ブラウズに便利な操作
Quicksilver/ Triggers の説明(1)
Quicksilver/ Triggers の説明(2)
Quicksilver/ Plug-ins について + Growl Notifier Plug-in
Quicksilver Plug-in/ iTunes Module
Quicksilver Plug-in/ Web Search Module
Quicksilver Plug-in/ SafariStand Queries
Quicksilver/ advanced features について
Quicksilver/ Proxy Objects について
Quicksilver Plug-in/ Services Menu Module
Quicksilver Plug-in/ Clipboard Module
Quicksilver Plug-in/ Shelf Module
Quicksilver Plug-in/ User Interface Access
Quicksilver Plug-in/ System HotKey Commands
Quicksilver Plug-in/ Extra Scripts
Quicksilver/ Triggers の説明(3)- Mouse Triggers
Quicksilver/ Triggers の説明(4)- Abracadabra Triggers
Quicksilver/ ショートカットまとめ
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