1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
http://wakabamac.blog95.fc2.com/blog-entry-1040.html

VectorDesigner : ベクタードローイングツール
OS10.4以上(UB)※10.4では一部機能が使えないらしい?ので10.5以上推奨
シェアウェア $69.95
ベクタードローイングツール「VectorDesigner」の紹介です。

昔シェアウェアの詰め合わせ販売のときに、この VectorDesigner も含まれていたので、持ってる人も以外と多いじゃないかと思います。
僕はいくつかベクター系のアプリケーションを持っていて、それぞれ一長一短なところがあるけど、VectorDesigner は一番扱いやすいアプリケーションだと思います。
結構使い込んだアプリなので、僕が思う、いいところ、悪いところも含めてレビューを書いてみます。
最初にやること - Document Size の指定
まず最初に Document Size を指定します。
これを最初にやっておかないと、JPGやPNG形式に書き出すときに、枠からはみ出た部分を書き出してくれないので。また、後から拡大縮小したりする場合は複数のオブジェクトを1つのグループにしてやらないとできないし、グループにすると、レイヤ分けしてたのが1つのレイヤに集中してしまったりと、いろいろ面倒なので、とにかく最初に設定します。
File メニュー > Page setup...
で印刷の紙のサイズ=ドキュメントサイズを指定します。
もしくはインスペクタの「Document」を開いて、そこで指定します。
(インスペクタはツールバーの i ボタンなどで開きます)

各描画ツール
ツールバーから各ツールを選択して描きます。

リストから選択するのは、余計な一手間が入るので使いづらいです。まあショートカットキーを使えということなんでしょうが。
- 選択ツール 1
- 四角ツール 2
- 円形ツール 3
- 角丸の四角ツール 4
- 多角形ツール 5
- 星形ツール 6
- パスツール 8
- フリーハンドツール 9
- パスの編集 0(ゼロ)
とりあえずは 選択ツール 1、パスツール 8、パスの編集 0(ゼロ)、この3つを覚えておけばOKだと思います。
描いたものを選択して「Graphic」インスペクタで、面の色、線の色・太さ・形状、影、テキスト、ブレンドモードなどを設定します。
インスペクタ
インスペクタはツールバーの i ボタンなどで開きます。

- Graphic
- Layers
- Filter
- Document
定規 と ガイド
command+R で「定規」の表示/非表示を切替、定規からドラッグ&ドロップして「ガイド」を表示できます。
またコンテキストメニューからロックしたり、隠したり操作できます。

「New Guide ...」から角度指定して斜めのガイドを作ることもできます。

スナップ
VectorDesigner の特長として、スナップ機能がとても使いやすいです。ツールチップで各ポイントにスナップしているかもわかりやすく表示されます。

インスペクタで各スナップのON・OFFを設定します。

スナップ全体をトグルするには Sキー で行います(※半角英数で入力)。これはよく使います。
パスの編集
オブジェクトを選択して 0キー でパス編集モードになります。
(これに限ったことではないけど、ウインドウ下のステータスバーに操作のヒントが表示される)

パス上をダブルクリックしたら新規アンカーポイント追加、optionキーを押しながらダブルクリック(もしくはアンカーを選択して delete )でアンカーポイントの削除。
アンカーポイントをダブルクリックすると、ハンドル有り/無しを切替。
commandキー を押しながらハンドルをドラッグすると、片方のハンドルのみ移動でき、アンカー上にハンドルを持って行くと片方のハンドルを削除できる。

ちなみにパス描画中に1つ前のアンカーポイントに戻る(Undo)には、deleteキーを使います。
レイヤ間のオブジェクト移動
レイヤ間でのオブジェクト移動は、移動したいものを選択してから「Layers」インスペクタのラジオボタンを目的のレイヤのボタンへドラッグ&ドロップします。
複製したいのならば optionキー を押しながら操作します。

(AdobeのIllustratorと同じ)
複製ならば、オブジェクトを選択して目的のレイヤをアクティブにして command+D で複製をつくると、そのレイヤに複製されます。
グラデーション
VectorDesigner の短所としてはグラデーションが使いづらいです。
インスペクタの「Fill」で「Gradient」を選択して設定します。
斜めのオブジェクトに対してライナーのグラデーションをやろうとすると、インスペクタの小さなサンプル表示のところで角度を合わせなければならないので、苦労します。

垂直・水平の状態でグラデーションを施してから、オブジェクトを回転させるようにした方がいい。
コアイメージフィルターのグラデーション機能もあるけど、こっちも結構使いづらい。
コアイメージフィルター
オブジェクトを選択して、Filters メニューから各フィルタ効果を適用させることができます。

そして「Filters」インスペクタにて、詳細を設定して行きます。
VectorDesigner に限ったことではないけど、コアイメージフィルターを重ねて使用するときは、メモリをかなり消費して不安定になったりするので、やる前にファイル保存してから行った方がいいです。
それと、フィルタの「Blur」(ぼかし)機能があまり良くなく、オブジェクトの境界がうまくぼかしきれない。
よく使う操作やショートカットキー
僕の主観でよく使うものをまとめると・・・
- option+スクロールホイール ズームイン・スームアウト
- command+0(ゼロ) 実際の大きさで表示
- command+Z Undo
パスツールで描画中は delete で1つ前のアンカーポイントへ戻る - shift+command+Z Redo
- S スナップのON/OFF切替
- 0(ゼロ) パス編集モード
- 1 選択ツール
- 8 パスツール
- option+command+G 選択しているものをグループ化
- option+shift+command+G グループ解除
- shift+command+F 選択しているものを最前面へ
- shift+command+B 選択しているものを最背面へ
- commandキーを押しながらオブジェクトの角をドラッグして回転
(選択表示の角のところでcommandキーを押すとポインタが変わる) - option+command+I インスペクタを表示/非表示
簡単な制作例
例として、簡単な「木の箱」のようなものでも描いてみます。
最初にドキュメントサイズを指定して、ツールバーの「Flickr」ボタンをクリックして、「Flickr Browser」を開きます。
素材を Flickr から探すことができます。
ここではリストで「Texture」を選択、「wood」のキーワードで検索して、木の素材画像をドラッグ&ドロップします。

Flickrブラウザの下のステータスバーに選択している画像の著作権やページへのリンクが貼ってあるので、素材を使用する前に権利関係を把握しておいた方がいいでしょう。
次にその画像のオブジェクトを適当な大きさの正方形にします。
「Graphic」インスペクタで数値入力すると簡単です。

オブジェクトに対して画像の表示についても、インスペクタの「Fill」項目のリストで設定します。

オブジェクトを選択して command+D で複製を作り、commandキーを押しながら選択表示の角部分をドラッグしてを回転させます。

(インスペクタで角度を数値入力する方法でもOK)
0(ゼロ)キー でパス編集モードにして、平行四辺形にします。あらかじめ斜めのガイドを作っておくと楽にできます。

もう1面を複製、変形させて作り、それから各面の色を調整します。
ツールバーの「Adjust」ボタンをクリックして「Image Edit」ウインドウを開き、適当に明るさ・コントラストなどを弄って調整します。

次に箱の影を付けます。
この3面を選択した状態で新規レイヤを作成。その新規レイヤをアクティブにして command+D で複製すると、そこに複製が作られます。
そのレイヤの順番を下側にして、3つのオブジェクトを統合します。

ツールバーの「Boolean」から「Unite」を選択して統合、1つのオブジェクトにします。
このオブジェクトのインスペクタで「Shadow」にチェックして、数値を適当に弄って影とします。

また新規のレイヤを作成し、そこにテキストツールで任意の文字を黒の色で入力します。
(りんごマーク は option+shift+K )

command+T でフォントパネルが開くので、フォントや大きさを適当に設定。
このテキストを選択してインスペクタで「影」を付けて、ブレンドモードも弄ります。

影は「Shadow」に ✓ して有効にし、白っぽい色で Blur(ぼかし)は1~2ポイントぐらいにします。
文字自体の不透明度を90%ほど、ブレンドモードを「Overlay」にします。

ちょっとしょぼい表現だけど、彫り込んだ文字のように見えます。
これで出来上がり。

File メニュー > Export...
でPNGとか、JPG などに書き出すことができます。
最後にもう1つ過去に VectorDesigner で描いたヤツ。

(「PowerSelect」のアイコン用に描いたやつです)
(ビデオチュートリアル)
Vector Designer Video Training
この記事では VectorDesigner 1.5.2 (2504) を使用しています。
(ダウンロードリンク)
Site top page : Home
Download page : VectorDesigner
▽同じ「タグ」が付いた関連記事
trackback URL